「アセットアロケーション」(資産配分)の考え方
も く じ
1 「アセットアロケーション」と「ポートフォリオ」
2 「アセットアロケーション」とは
3 「アセットアロケーション」の例 ①
4 「アセットアロケーション」の例 ②
1 「アセットアロケーション」と「ポートフォリオ」
アセットアロケーションとは「アセット」(資産)の「アロケーション」(配分)のことです。資産(株式・債券・不動産など)をどの割合持つかを決めることです。
これと似た言葉で「ポートフォリオ」と言う言葉がありますが、これは「アセットアロケーション」を具体的な金融商品で表現したものになります。
例えば下記のような違いがあります。
(例)
○ 国内株式:30%
○ 国内債券:40%
○ 国内不動産:30%
「ポートフォリオ」
(例)
○ e MAXIS TOPIX インデックス:30%
○ e MAXIS 国内債券 インデックス:40%
○ e MAXIS 国内リート インデックス:30%
というふうになります。
各資産の比率が「アセットアロケーション」、各商品の比率が「ポートフォリオ」です。意外にもこの2つの違いをきちんと理解している方は少ないようです。管理人自身もつい最近までこの2つはほぼ同義語だと思っていました。
2 「アセットアロケーション」とは
一般的に有名なのが、株式や債券や不動産などの投資割合を調節して自分に合ったリスクとリターンを取るという方法です。 リスクとは、投資においては「結果が不確実であること」を意味する。具体的には、収益(リターン)のばらつきを指す。 リスクとリターンは相関関係にあり、高いリターンをねらえばその分リスクも高くなる。 リスク「ブレ幅」の大きい投資は、大きな収益(リターン)を期待できますが、損失も大きくなる可能性があります。
反対にリスク「ブレ幅」の小さい投資は損失の可能性は小さいのですが、そのかわり期待できる収益(リターン)も小さくなります。
「アセットアロケーション」とは投資家のリスク許容度・目標・時間軸に応じて、ポートフォリオ内の各資産の割合を調節することにより、リスクとリターンのバランスを取ろうとする投資戦略である。
3「アセットアロケーション」の例 ①
広く知られているのが、バートン・マルキール箸の「ウォール街のランダム・ウォーカー」という有名な本に書かれているものです。
「楽天ブックス 」のサイトで検索してみると、すぐに出てくると思います。また、この本は古典的な名著なので大きな図書館へ行けば蔵書としてあるかもしれないので借りて読んでみるのもいいと思います。
引用元:「楽天ブックス 」のホームページより ライフサイクルに応じたアセット・ミックス
[20代半ばの投資家]
株式:70%
債券:15%
現金:5%
不動産:10%
[30代後半から40代初めの投資家]
株式:65%
債券:20%
現金:5%
不動産:10%
[50台半ばの投資家]
株式:55%
債券:27.5%
現金:5%
不動産:12.5%
[60代半以降の投資家]
株式:40%
債券:35%
現金:10%
不動産:15%
参考文献:「ウォール街のランダム・ウォーカー」バートン・マルキール箸
株式は他の資産に比べてリスクが高めなので、投資する人の年齢に合わせてその割合を調節するという考え方です。上表には現金も含まれていますが、管理人自身の考えでは現金を必ずしも入れる必要はないと思っています。
投資はあくまで生活に必要のない余裕資金で行うべきだと思っているので、各自の判断で別のところに現金を確保しておくのがいいと思います。
4 「アセットアロケーション」の例 ②
もっと簡単にアセットアロケーションを決めるやり方として、100から自分の年齢を差し引いてその割合(%)を株式の比率にするという考え方です。
例えば、年齢が25歳ならば(100ー25=75)なので株式の比率を75%にするということです。
(例) 25歳の投資家の場合
100-25=75 株式の比率=75%
要するに年齢が若い程、投資にあてられる期間が長くなるので株式を多く持つことができるということです。
ま と め
1 「アセットアロケーション」と「ポートフォリオ」は似ているが同じものではない。
2 「アセットアロケーション」とは投資家のリスク許容度・目標・時間軸に応じて、ポートフォリオ内の各資産の割合を調節することにより、リスクとリターンのバランスを取ろうとする投資戦略である。
3 「アセットアロケーション」の例としてバートン・マルキール箸の「ウォール街のランダム・ウォーカー」に書かれているものがある。
4 「アセットアロケーション」を簡単に決めるやり方として、100から自分の年齢を差し引いてその割合(%)を株式の比率にするという考え方がある。